大型シルクスクリーン印刷、大型UV印刷、蓄光、厚盛り、精密微細、ちぢみなど特殊印刷

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スクリーン印刷

概要

スクリーン印刷とは、孔版印刷の一種で、スクリーンメッシュを用いた印刷工法です。

被写体としては、スクリーン紗の網目をインキが通過し印刷物に接着すれば 水のような液体、空気のような気体以外のあらゆる物質に印刷可能と言われています。

素材では、ガラス、金属、布、紙、各種樹脂、各種フィルム等あらゆる素材に印刷可能です。

印刷物の形状では、平面以外の、成形品、円筒形状、凹凸のあるものも可能です。また、電子関係及び特殊な印刷ペーストを厚く塗布する場合等、ステンレス板に精度良く、開口部をくり抜き加工したメタルマスク版の利用も増えてきています。

印刷の精度により、テトロン、ナイロン、ステンレスメッシュ等の版素材を変えることにより、様々な要求に応えることの出来る印刷工法です。

近年では、エレクトロニクス関連の、パターン形成、絶縁体の印刷、厚膜IC等の製造分野に採用され、工業製品を中心に年々用途が広がっています。

メカニズム

一般的にスクリーン印刷工法は、印刷物と版の間に隙間(クリアランス)を設けスキージに適度な圧力を加え インキをスクリーン紗の開口部に押し付けながら移動を行います。

スキージが印刷物に当たりスキージ先端が開口部を通過するとインキがメッシュ目に充填されます。その後、印刷物とスクリーン版が離れる 版離れの際に、版離れと同時にインキが押し出され印刷されます。

スキージの移動により、スクリーンと印刷物が、連続的に版離れを行うことにより、インキが均一に塗布されます。版離れが悪いと、塗布膜厚みのバラツキ原因となり、ピンホールや ムラ等の発生原因となります。

スクリーン印刷の適正

インキの適正

  1. 版上で、適度にローリングされる粘性: インキは、適度な粘性により、版上でローリングすることにより、均一に印刷されます。
  2. 版の開口部に充填され、印刷物に押し出される為の流動性:流動性が無いと、均一に開口部に充填出来ませんので、均一な印刷は望めません。
  3. 印刷後の表面粗さを均一にする適度なレベリング性:印刷物に印刷されたインキが、レベリングすることにより、塗膜が均一に形成されます。
  4. インキが印刷物に留まろうとする適度なチクソ性(チクソトロピー性):印刷後のインキが、レベリング後 自らの力で形状を保持するチクソ性が必要です。
  5. 溶剤型インキの場合 版上での硬化や、開口部のインキ詰りを抑える適度な遅乾性:印刷時には、流動性が必要ですので、乾燥、硬化等の変化を起こさない特性が必要です。

熱硬化型インキ(無溶剤型インキ)や、紫外線硬化型インキを使用することにより、環境にやさしいインクの需要が多くなっています。

スクリーン版の適正

  1. スクリーンメッシュの選定:印刷される線画が、細かい場合は、高メッシュを、塗膜厚みが必要な場合は、低メッシュを選定します。メッシュカウント、線径、メッシュ厚み、オープニング、透過体積等、メッシュのデータ表を基に、スクリーンメッシュを選定します。
  2. 感光乳剤の選定:用途に合わせて選定しますが、水性、油性感光乳剤の他に、ファインパターン用途、厚膜用途、版離れ改善用途等 多種多様な感光乳剤の中から選定します
  3. 感光乳剤厚み:印刷される線画が、細かい場合は、乳剤厚みを薄く、塗膜厚みが必要な場合は、乳剤厚みを厚く形成する
  4. スクリーンメッシュのテンション:印刷の位置精度が必要な場合は、テンションを高くします。テンションは、スクリーンメッシュの素材により、テンションの限界が有ります。
  5. 版枠の強度:版枠の強度により、高テンションの紗張りが可能ですが、デメリットとして、コストアップ取り回しが悪くなる等の弊害があります。

スキージゴムの適正

一般的には、スキージゴムと言われ、素材は ウレタンゴムが主流です。良い印刷は、良いスキージからと言われるように印刷の重要項目です。スキージの材質、硬度、腰、先端形状によって、印刷の善し悪しが決まると言っても過言ではありません。

印刷される線画が、細かい場合は、硬度の硬いスキージを使用します。塗膜厚みが必要な場合は、柔らかいスキージを使用します。先端の真直度が出ていないとスキージ先端の当たり方や、印圧のバラツキが発生します。スキージを研磨する場合、スキージ全体の真直度が必要です。先端形状に関しても、エッジが悪いと、印刷の縦スジやムラが発生します。

印刷条件の適正

  1. スキージ印圧:スキージの押し込み量と、押し込み圧力により、印圧は決定します。印圧は、スキージと印刷物を均一に密着させ、印刷部以外へインキが漏れないようにします。過度の印圧は、スクリーン版にダメージを与え、寸法精度に悪影響を及ぼします。印圧を増すとスキージゴムが変形してアタック角度が増す為インクの吐出量が多くなりますが良い印刷条件とは、言えません。
  2. スキージアタック角度:スキージのアタック角度は 印圧によりスキージが変形しますので、スキージ取り付け角度とアタック角度は異なります。硬度の低いスキージや、腰の弱いスキージを使用する場合でも、スキージが変形します。実際の、インキの充填力は、アタック角度により決定しますので、スキージの二次的変化にも、注意して スキージ角度を設定し、アタック角度の条件を設定する必要があります。
  3. スキージ速度:インキが版の開口部に充填され印刷物に落ち込む時間となります。スキージ速度により、インキの吐出量の微調整を行うことが出来ます。速度が早いと、インキの充填不足による、印刷の欠け、ピンホールの発生の要因となります。速度が遅いと、インキの滲み、印刷塗膜のバラツキが発生する要因となります。高粘度のインキ、ベタ付きのあるインキ、ファインパターン印刷、厚膜仕様のスクリーン版、版離れが悪い等で、スキージ速度を遅くする場合が有ります。速度を早める際には、スキージがインキをしっかり充填するように、印圧を高める必要があります。速度を遅くした場合、スキージが、スクリーンの開口部のインキを掻き取ってしまう為、版上のインキが少なくなりますので、印刷塗膜は薄くなります。
  4. クリアランス幅:版離れの基本要素ですので、適正なクリアランスの設定が必要です。少ないと版離れの悪化、印刷の滲みの要因となります。多いと、寸法精度の悪化、印刷位置の狂い、版のダメージの要因となります。版離れが悪い場合は、クリアランスを多く取ること以外に、オフコン機構を使用することやスキージスピードを遅くすることで 版離れを改善することが出来ます。版離れを改善する手法として、インキの粘度を溶剤で下げることや版のテンションを高くすることも、有効です。
  5. 版の内寸に対する、パターンエリアの面積比:印刷用途により、パターンエリアの面積比は異なりますが、一般的には、版面積の1/4以下が、精度の良いスクリーン版向きです。高精度の要求がある場合、1/9以下の面積比が望ましい。版面積の1/2以下の面積比の製版は、グラフィック用途や、繊維印刷用途であれば、特に問題の出ない範囲で、印刷可能です。

用途

スクリーン印刷は、他の印刷工法では、印刷が困難な被印刷物を中心に、様々な産業製品に利用され又、工業製品を中心に用途が年々広がっています。

近年では、環境問題により 必要な部分に必要な量を印刷するスクリーン印刷への工法見直しや多品種小ロッド対応への優位性が認められています。

工業製品

自動車関連部品、液晶ディスプレイ、電機部品、照明部品、自動販売機、携帯電話、スマートフォン、タブレット、プリント配線板、電子部品、IC回路、面状発熱体、パソコン周辺機部品、アミューズメント製品、光学系部品、IHトップガラス、サニタリー製品、ゲーム機、など

商業製品

点字表示板、工事用表示板、看板、POP、ディスプレイ、ステッカー、標識、旗、ポスターなど

生活用品

スポーツ用品、文房具、バッグ、Tシャツ、玩具、化粧品容器、パッケージ、木工品、ガラス、陶磁器、タオル、革製品など

シルクスクリーン

シルク印刷

シルク印刷

概要

スクリーン印刷・シルクスクリーン印刷 と同様の内容を指します。孔版で行う印刷の事で、発症当時は木枠を使用してメッシュ状の絹(シルク)を張り合わせ、裏から型紙を張り、これを印刷面に当てその上からインクを付けて行っていたため、「シルク」という名称が使われていました。

現在では版素材のほとんどがテトロン・ナイロン・ステンレスでできており、絹は使用されなくなっています。また、一般的には現在のスクリーン印刷のような焼き付けを行わず、単に型を切り抜いた版を用いる場合はステンシル印刷といいます。

スクリーン製版

概要

スクリーン印刷で、画像を形成する為の版を、スクリーン製版と言います。近年 スクリーン製版は、写真製版方式で作製される版が一般的です。スクリーンメッシュを、版枠にテンションを掛けて貼り付け、メッシュのクリーニング後に、均一に感光性乳剤を塗布し、乾燥後、露光、現像工程を経て、パターニングします。

露光の際には、ポジフィルムと呼ばれ、現像される部分を隠し開口とする為の原版を使用します。現像は、感光していない部分を取り除く為の、水現像を行います。

スクリーンメッシュは、一般的に、テトロンメッシュと呼ばれる合成繊維と、ステンレスメッシュと呼ばれる金属繊維を使用します。

近年では、スクリーン印刷による、高細線印刷を可能にするための開発が進み、メッシュの高メッシュ化感光性乳剤の高繊細パターニング化が進んでいます。パターニングされる画像により、適切なメッシュ、感光性乳剤の選定が必要となります。

スクリーン製版の役割

スクリーン印刷工法で、スクリーン製版は、印刷物にパターニングを行うために、スキージと印刷物間で、印刷不要な部分を隠すマスクとして、重要な役割を果たします。油性インキを押し出す際に、スクリーンパターニング部が スキージにより擦り付けられますので、耐摩耗性と、インキの溶剤成分に負けない耐溶剤性が必要となります。

水性インキの場合は、耐摩耗性と耐水性が必要です。

スクリーン製版の材料、材質 及び 印刷適正

スクリーン版枠の材質は、木製、アルミパイプ製、アルミダイカスト製があります。布、繊維への印刷は木製版枠、通常印刷には、アルミパイプ製版枠、精密印刷には、アルミダイカスト製版枠が使用されます。

スクリーンメッシュの材質は テトロン、ステンレスが主流です。昔は、シルク繊維で、型紙を貼り付け版としていましたが、現在は使用されていません。印刷パターンにより、メッシュの材質、メッシュカウント、メッシュ線径、感光乳剤を選定します。メッシュの不一致や感光性乳剤の適正が悪いと、印刷エッジの不良や、塗布ムラが発生します。

スクリーン印刷での、スクリーン製版の適正

メッシュ材質

印刷の位置精度が必要な場合に、金属メッシュを選定します。

* 金属ですので、印刷時の伸縮が少ないとされています。

一般的な印刷は、テトロンメッシュを選定します。

* テンションにより、ある程度の位置精度は確保出来ます。

メッシュカウント

印刷画像の細かさ、必要塗膜厚みにより、メッシュカウントを選定します。* 同じメッシュカウントでも、メッシュ線径を選べる品番も有ります。

メッシュ線径

メッシュの糸の太さを言います。線径とオープニングエリアにより、透過体積が算出出来ます。* 透過体積が、理論上の塗膜厚みとなります。

メッシュテション

スクリーンメッシュを、版枠に貼り付ける際の張力を言います。数値管理は、テンションゲージでの管理と引張りエアー圧力で管理されていますが、一般的には、テンションゲージでの管理が良好とされています。テンションが高いと、印刷時の版離れが良くなります。但し、テンションには、メッシュ自体の限界と、版枠の歪みによる、テンション低下が有りますので、適正なテンション設定が必要です。

過度にテンションを上げると、スクリーンメッシュの破断強度の限界を超えてしまい、印刷時に破断してしまいます。テンションが低いと、版離れが悪くなり、インキの塗布厚みのバラツキが発生したり、画像の歪みが発生します。

機械印刷の場合は、テンションは高め、手刷りの場合は、低めで 設定します。どうしても、高テンションの設定が必要な場合は、金属メッシュや、高テンション対応メッシュを使用することも有ります。

感光性乳剤

感光性乳剤は、版のパターニングのインキを塗布しないマスクするための材料です。インキの特性やパターニング画像の繊細度合いにより、選定します。高繊細パターンの場合は、感度の高い感光性乳剤を使用します。ラフなパターンの場合は、ローコストな感光性乳剤も使用可能ですが、印刷枚数により、耐刷性の高い感光性乳剤を使用する場合もあります。

露光

メッシュにコーティングされた感光性乳剤を、ポジフィルムを真空吸着固定し露光します。露光の光源は、紫外線を照射することにより、感光性乳剤を硬化させます。光量は、使用する感光性乳剤に合わせて露光量を設定します。積算光量計と呼ばれる、光のエネルギー量により、管理されています。

規定光量より不足したアンダー露光は、エッジのシャープ性が低下します。規定光量より超過したオーバー露光は、パターンの細りを発生させます。精密パターンの露光の場合、擬似平行光を照射することの出きる フレネル露光機を使用します。

* フレネル露光機は、ゴミ、埃により、ピンホールの発生が懸念されますので、クリーンな環境下での露光が要求されます。

ラフなパターンの露光では、点光源の露光機を使用することも有ります。

現像

露光後のパターン形成のために、水現像が行われます。現像は、高圧洗浄機や、自動現像機にて行われますが、現像スピードや、水圧の管理が出来る自動現像機での現像が良好とされています。現像は スクリーン製版の善し悪しを左右する工程ですので、注意が必要です。

上記の適正を見極める 経験値と実績が良い製版を作製するための、ノウハウとなります。

特殊なスクリーン製版仕様

直間フィルム感光乳剤の仕様

感光乳剤が、事前にコーティングされた特殊なフィルムをメッシュに貼り付ける仕様印刷塗膜の均一性の向上と、印刷エッジがシャープになります。

コーティング表面フラット加工

直接法でコーティングされた感光乳剤の表面に特殊なフィルムを貼り付け表面状態をフラットにする加工仕様印刷塗膜の均一性の向上と、印刷エッジがシャープになります。

感光乳剤の表面を硬膜処理する表面加工仕様

耐刷性の向上とピンホール対策

フッ素処理

感光乳剤に添加剤として混合する仕様と、表面にコーティング処理する仕様印刷インキの転写性と、耐刷性が向上します。表面コーティング仕様は効果が高いですが持続性がありません。混合仕様は効果が少ないですが、持続性があります。

厚膜仕様

インキを厚く印刷する為に、プリント側に感光乳剤を厚くコーティングする仕様厚膜には限界があり 乳剤を厚くするだけでは、塗膜の厚みがバラツキます。選定するメッシュカウントとのバランスが必要です。

薄膜仕様

細かいパターンやインキを薄く印刷する為に、プリント側に感光乳剤を薄くコーティングする仕様薄膜には限界があり 乳剤を薄くすると、耐刷性の悪化、ピンホールの発生を招きます。

スクリーンメッシュへの、表面処理、及び加工

感光乳剤をコーティングする前に、ゴミ、埃を取り去る洗浄の後に、濡れ性を高める薬品を使用したり、メッシュの表面を荒らす加工や処理を行ったりします。*ブラスト処理、プラズマ処理、UV照射処理 等

二重露光

印刷時の、ピンホールの発生を抑える処理で、パターン露光の後に、パターン以外の感光した乳剤に再度露光を行うことにより、感光部分の感光状態をより架橋させるための仕様パターン形成用の、ポジフィルム以外に、パターン部を隠すためのポジフィルムを作製することが必要で、コストは上がってしまいます。

用途別の製版仕様

一般グラフィック用途 

  • 版枠:アルミフレーム枠
  • メッシュ素材:テトロンメッシュ
  • 感光乳剤:コストパフォーマンスの高い乳剤

* 耐刷性向上の為の硬膜処理や、品質向上にフラット加工も行います。

精密用途:配線パターン印刷、電子部品印刷、導電性印刷

  • 版枠:アルミフレーム(肉厚の厚い材料)枠、アルミダイカストフレーム枠
  • メッシュ素材:テトロンメッシュ、高テンション対応メッシュ、ステンレスメッシュ、ステンレス板
  • 感光乳剤:高解像度乳剤、直間法感光フィルム

* 特殊仕様の、処理や加工も行います。

捺染用途:布生地、Tシャツ、旗、ノボリ

  • 版枠:アルミフレーム枠、木製枠
  • メッシュ素材:テトロンメッシュの低メッシュ品
  • 感光乳剤:コストパフォーマンスの高い乳剤 油性 水性

機能性、光学系の用途

  • 版枠:アルミフレーム(肉厚の厚い材料)枠、アルミダイカストフレーム枠
  • メッシュ素材:テトロンメッシュ、高テンション対応メッシュ、ステンレスメッシュ、ステンレス板
  • 感光乳剤:高解像度乳剤、直間法感光フィルム

* 特殊仕様の、処理や加工も行います。

スキージ

概要

英語読みでは、squeegee(スクウィージー)です。スクリーン印刷において、版(メッシュ)の上のインキを押し付けるものです。

素材は、硬いゴム(ウレタンゴムが主流)で、それを金属板で挟んでいます。昔は、それを手で押し付けて印刷していました。今は機械で上下させ、前後移動させる印刷機で印刷を行っています。紙、電子基板、プラスチック板、布等に インキを転写して印刷を行っています。他に、メタルスキージと言われる、金属(ステンレス)のスキージが有り、クリームハンダペーストで、電子基板に部品をハンダ付けする工程に使用されています。

スキージの役割

スクリーン印刷工法で、スキージは、版の上で 適度な圧力を加え インキをスクリーン紗の開口部に押し付けながら移動することにより、インキがメッシュ目に充填され その後、印刷物とスクリーン版が離れる 版離れの際に、版離れと同時にインキが押し出され印刷されます。

スキージがスクリーン版を移動することにより 印刷物が、連続的に版離れを行いますので、インキが均一に塗布されます。スキージが悪いと、塗布膜厚みのバラツキ原因となり、ピンホールや ムラ等の発生原因となります。

スキージの材質 及び 印刷適正

一般的に素材は ウレタンゴムが主流です。インキ、印刷パターンにより、スキージの材質、硬度、腰、先端形状を選定します。

  • 材質:ウレタンゴム、耐溶剤性ウレタンゴム、超耐溶剤性ウレタンゴム、擬似シリコンゴム、樹脂系スキージ、金属スキージ
  • 硬度:硬度は、60~90度が 一般的で特殊な硬度もあります。

印刷される線画が、細かい場合は、硬度の硬いスキージを使用します。塗膜厚みが必要な場合は、柔らかいスキージを使用します。

先端の真直度が出ていないとスキージ先端の当たり方や、印圧のバラツキが発生します。スキージを研磨する場合、スキージ全体の真直度が必要です。先端形状に関しても、エッジが悪いと、印刷の縦スジやムラが発生します。

スクリーン印刷条件での、スキージの適正

スキージ印圧

スキージを印刷時に、上から押さえる力を スキージ印圧と言います。印圧は、スキージと印刷物を均一に密着させ、印刷部以外へインキが漏れないようにします。印圧を減らすと、スキージがスクリーン版のテンションに負けて、印刷物へ適正な印圧が掛からなくなる為、インキのカスレが発生する可能性があります。

印圧を増すとスキージゴムが変形してアタック角度が増す為インクの吐出量が多くなりますが良い印刷条件とは、言えません。過度の印圧は、スクリーン版にダメージを与え、寸法精度に悪影響を及ぼします。

スキージの押し込み量

スキージを押し込む場合に、スキージが下に移動しようとする限界点の位置を言います。スキージの押し込み量が、印刷物の表面より 下に無いと、適切な印圧力が掛からずに、印刷不良の要因となります。但し 印圧制御の機構が無い印刷機の場合は、押し込み量で、印圧のコントロールを行います。

過度に押し込みを多く設定すると、スクリーン版の破損の要因となります。印圧制御の機構が有る印刷機の場合(エアー調整機構付きや、自動印圧機構付き)は、設定した印圧により、スキージが変形した状態で、限界点に達しない程度の押し込みが適正です。

スキージ取付角度

スキージ取付角度は、スキージホルダーを固定する際の、取付角度を言います。印刷機での設定は、固定部を緩め回転させることにより、角度調整し固定します。

スキージアタック角度

スキージアタック角度は スキージがスクリーン版と、印刷物に接触した状態での、スキージ接触部分の角度を言います。印圧によりスキージが変形しますので、スキージ取付角度とスキージアタック角度は異なります。硬度の低いスキージや、腰の弱いスキージを使用する場合でも、スキージが変形します。

実際の、インキの充填力は、アタック角度により決定しますので、スキージ取付角度を設定した後、スキージの二次的変化にも注意して スキージアタック角度を設定します。印圧、押し込みを設定した状態で アタック角度の条件を設定する必要があります。

スキージ速度

印刷時にスキージの移動するスピードをスキージ速度と言います。インキが版の開口部に充填され印刷物に落ち込む時間となります。スキージ速度により、インキの吐出量の微調整を行うことが出来ます。速度が早いと、インキの充填不足による、印刷の欠け、ピンホールの発生の要因となります。速度が遅いと、インキの滲み、印刷塗膜のバラツキが発生する要因となります。

高粘度のインキ、ベタ付きのあるインキ、ファインパターン印刷、厚膜仕様のスクリーン版、版離れが悪い等で、スキージ速度を遅くする場合が有ります。速度を早める際には、スキージがインキをしっかり充填するように、印圧を高める必要があります。速度を遅くした場合、スキージが、スクリーンの開口部のインキを掻き取ってしまう為、版上のインキが少なくなりますので、印刷塗膜は薄くなります。

スキージスイング、スキージワイパー

印刷する上で、インキコート時に スキージからスクリーンメッシュ開口部へインキが落ちると、印刷のムラが発生します。

上記の現象を防止する機構として、スキージスイング機構、スキージワイパー機構等の特別仕様を搭載している印刷機も御座います。

乾燥

概要

熱を与えるなどして、目的のものから不要の液体分を除去し、乾いた状態にすることを言います。

スクリーン印刷では、溶剤型インキ、熱可塑性インキ、水性インキ、UV硬化インキの、基材への密着向上と、印刷皮膜を硬化させることを乾燥工程と言います。

役割

インキを 乾燥・硬化させることにより、印刷生地への密着性を向上させ、印刷表面に硬い皮膜を形成します。溶剤型インキの場合、印刷された未硬化のインキに、乾燥・硬化特性に応じた 熱風や、輻射熱を与えることにより、乾燥させ 硬化させます。水性インキも同様です。

酸化重合反応インキは、空気中の酸素と反応することにより酸化し溶剤分も印刷物より放出され乾燥します。

高温焼付インキは、インキが高温になることにより、溶剤分が蒸発し、又 温度により硬化します。

UV硬化型インキの場合、印刷された未硬化のインキに、硬化波長に合った紫外線を、適正光量以上に照射することにより、化学反応を発生させインキを硬化させます。

化学反応を促進させたり、印刷物の密着性を向上させるために、UV照射前、照射中に加熱する場合や、UV硬化後に、焼付加熱処理を行う場合もあります。

スクリーン印刷の乾燥適正

乾燥方法による、乾燥の適正

自然乾燥

熱を与えなくとも、溶剤分が自然に印刷物より放出され乾燥します。溶剤分が、滞留しないように、風を与えることもあります。他の人工乾燥とは異なり、エネルギーを与えず乾燥しますので、経済的ですが、溶剤分が充満したり、乾燥スペースが必要等、生産性が悪く、気温にも左右されます。作業現場で自然乾燥させる場合は換気を十分行わないと、作業環境の悪化を招きます。

熱風乾燥

オーブン型で、箱型の空間に印刷物を入れ 熱風を当てることにより、乾燥させます。低温から高温まで、設定が可能です。 季節や気温に関係無く、温度と時間で管理出来ます。

ジェットドライヤー乾燥

コンベア型で、熱風を印刷物に当てることにより、乾燥させます。温風を印刷物に吹き付けて乾燥を促進させますので、溶剤分を早く蒸発させることが出来ます。低温から中温(60℃)程度の温度域の乾燥で、高温処理は難しいと言えます。

リーフ式乾燥

回転する金属のリーフに、印刷物を載せ 熱風を当てることにより、乾燥させます。生産性が良く、設備コストが安いので、スクリーン自動印刷ラインで良く採用されています。金属の網に載せて、温風を印刷物に吹き付けて乾燥を促進させますので、溶剤分を早く蒸発させることが出来ます。高温になると 金属の網が、変形したりするため、低温から中温(60℃)程度の温度域の乾燥で、高温処理は難しいと言えます。

遠赤外線乾燥

一般的にはコンベア型で、遠赤外線を印刷物に照射し 印刷物へ輻射熱を与えることにより、内部より加熱し乾燥させます。低温から高温まで、設定が可能です。気温に関係無く、温度と時間で管理出来ますコンベアによる連続乾燥が可能で、生産性に優れています。装置コストとランニングコストが高いことが、デメリットとなります。

近赤外線乾燥

近赤外線を印刷物に照射し、熱を与えることにより、乾燥させます。表面より乾燥硬化が始まりますので、乾燥時の印刷物の汚染が少なくなります。

UV照射硬化装置

UV硬化型インキの印刷物に紫外線を照射することにより、硬化させます。一般的にはコンベア型で、生産性に優れています。紫外線エネルギー量で、インク硬化の管理が出来ます。印刷膜が硬く、耐候性も高いことから、印刷物のオーバーコート用途で使用されることもあります。インクコスト、装置コスト、ランニングコストが高い、印刷生地が限定されることもあり、特殊な印刷用途で使用されています。

乾燥方法による、メリット、デメリット、特徴、用途

自然乾燥

メリット 小ロット対応、電気消費量小、使用するインキの対応数が多い、少人数での生産が可能
デメリット 生産性が悪い、乾燥時の汚染注意、乾燥のバラツキが大きい、スペースの確保、季節や気温により乾燥時間が異なりますので管理が難しい
特徴 熱を加えると変形してしまうような印刷生地を乾燥する
用途 一般印刷向き

熱風循環乾燥

メリット 小ロット対応、電気消費量小、使用するインキの対応数が多い、乾燥条件設定が容易、少人数での生産が可能
デメリット 生産性が悪い、乾燥時の汚染注意、乾燥のバラツキが大きい、スペースの確保
特徴 インキの乾燥でオールマイティーな乾燥方法と言えます。
用途 一般印刷向き

ジェットドライヤー乾燥

メリット 生産性が良い、使用するインキの対応数が多い、使用するインキの対応数が多い、少人数での生産が可能
デメリット 乾燥時の汚染注意、乾燥のバラツキが大きい
特徴 紙への印刷等、速乾型インキで印刷する以外の乾燥は不向き
用途 一般印刷向き

リーフ式乾燥

メリット 生産性が良い、使用するインキの対応数が多い、電気消費量小、使用するインキの対応数が多い、少人数での生産が可能
デメリット 乾燥時の汚染注意、乾燥のバラツキが大きい
特徴 紙への印刷等、速乾型インキで印刷する以外の使用は不向き
用途 一般印刷向き

遠赤外線連続乾燥

メリット 生産性が良い、使用するインキの対応数が多い、乾燥のバラツキが少ない、乾燥時の汚染が少ない
デメリット 電気消費量大、乾燥テストによる条件設定が必要
特徴 遠赤外線の効果が有り、乾燥時間を短縮することが出来ます。
用途 一般印刷、銀ペースト等の導電性印刷、エポキシ系ペースト等の機能性印刷

近赤外線乾燥

メリット 乾燥時の汚染が少ない
デメリット 速乾性インキ以外の使用では、完全乾燥させるために、本乾燥が必要
特徴 近赤外線の効果が有り、短時間で印刷表面を乾燥させることが出来ます。
用途 一般印刷、銀ペースト等の導電性印刷、エポキシ系ペースト等の機能性印刷

UV硬化

メリット 生産性良好、膜厚を高く印刷可能、硬化条件設定が容易、硬化時の汚染が少ない
デメリット 電気消費量大、使用するインキが限定される、色により硬化条件が異なる。黒色等の光を通し難い色や、顔料分が多いインクは、硬化不良を起こす可能性が有り。
特徴 耐候性良好
用途 厚盛印刷、点字印刷、ドット印刷、カラー印刷

スクリーンインキ

概要

スクリーンインキとは、スクリーン印刷に使用されるためのインキのことです。

スクリーンインキは比較的高粘度な擬塑性流動で 印刷法としてインキ転移性が高いため、インキ膜が厚く、転移量のコントロールにより濃度域が広くなり、重厚感に優れた印刷皮膜となります。又 あらゆる乾燥方式を応用することができ、幅広いバインダーの選定により広範囲にわたる被印刷体への適応、及び高度な皮膜性能を確保することが出来ます。

組成

スクリーンインキの組成としては、下記の通りです。

着色剤

耐候性、耐光性、耐溶剤性、耐可塑剤性、耐熱性、耐薬品性を考慮する必要があり、耐性の良い高級顔料が使用されています。

樹脂

被印刷体への接着及び用途面から選定されます。

溶剤

インキの版上安全性から沸点として120~240℃くらいで一般に高沸点溶剤が使用されています。

補助剤

消泡剤、ワックス類、レベリング剤、チキソトロピー剤、安定剤等

  • 二液反応型インキは使用直前に、添加剤を指定重量比で混合し可使時間内で使用します。
  • UV硬化型インキは無溶剤であり、UV硬化型素材が樹脂と溶剤相当として混合ざれています。

但し、顔料により紫外線が吸収され硬化性に影響されるため濃度に制約が生じます。

スクリーンインキの選定基準

ポリエチレン、ポリプロピレン ウレタン/エポキシ/ゴム系インキ
塩化ビニル アクリル/ビニル系インキ
スチロール系 アクリル系インキ
アクリル系 アクリル/ビニル系インキ
トリアセテート アクリル/ビニル系インキ
ポリエステル ポリエステル系インキ
熱硬化性プラスチック ウレタン/エポキシ系インキ
金属 エポキシ系インキ
アクリル系インキ
ウレタン系インキ
ガラス エポキシ系インキ

スクリーンインキで必要な物性

* インキ選定にあたり、被印刷体への接着性から始まり、次に二次物性及び二次加工適性を考慮する必要があります。

二次物性

・ 機械的物性

耐摩耗性、耐摩擦性

・ 熱的物性

耐ブロッキング性、耐熱性、耐寒性、寒熱繰り返し性

・ 物性化学的物性

耐候性、耐光性、耐薬品性、耐環境性、耐内容物性

二次加工適性

成型加工性、ウエルダー加工適性、耐マイグレーション性

安全衛生性

スクリーンインキの使用方法

希釈溶剤

インクタイプごとに各メーカーが標準溶剤 及び 速乾溶剤、遅乾溶剤を用意しています。溶剤の蒸発速度が速い場合 乾燥性は有利ですが、細線・網点などの目詰りや印刷中の粘度上昇は生じます。逆に蒸発速度が遅い場合 版上の粘度変化は少ないが乾燥不良やブロッキングにつながります。

従って、印刷パターンや気温により希釈溶剤を使い分ける必要があります。

粘度

スクリーンインキの印刷粘度は一般的に100ポイズ前後ですが、印刷条件により異なります。印刷面積が広い場合は、レベリング性向上のために粘度を低くし、逆に印刷面積が小さい場合は

パターンの再現性向上のために粘度を高くすると良い。

添加剤

  1. 2液反応型インキのための硬化剤
  2. 耐摩擦性補強材
  3. マット剤
  4. 消泡剤
  5. ガラス用途での耐水性向上剤
  6. ブロッキング防止剤

*これらについては、指定重量比で正確に秤量し良く攪拌し混合させます。又、硬化剤の配合については、可使時間があるため注意が必要です。

トラブル発生の原因と対策

トラブルについては、インクの発泡、版の詰り、ピンホール、パターンの滲み、レベリング不良密着不良、ブロッキング、マイグレーションブリード、変褐色、白化(フラッシング)など様々なトラブルがありますが、早急な原因究明を行った上での、適切な対策が必要です。

厚膜印刷

概要

厚膜印刷とは、基材へインクの塗膜を厚く形成することにより、任意の箇所を隆起させる印刷です。平面である印刷物に立体感と質感が生まれます。スクリーン印刷での厚膜印刷の特徴として、他の印刷工法よりも、厚い塗膜を形成することが出来ます。他の工法と組み合わせることも可能で、写真画像などに組み合わせることや、水滴や凹凸のある素材感を表現ずることが出来ます。

プリンタブルエレクトロニクス分野でも セラミック製の基板へ導体や抵抗ペーストを厚膜印刷することで、耐熱、耐溶剤性、寸法変化の少ない積層構造のセラミック回路基板となります。

セラミック回路基板上に 厚膜印刷を行うことにより、抵抗体を膜形成でき実装部品を減らすことが出来ることから、小型・高密度化が図れます。パッケージ基板への、樹脂の充填にも厚膜印刷の技術が活用されています。

厚膜印刷により、防湿性、密閉性、ノイズ防止などの効果も発揮します。部品実装用 ハンダペーストの印刷や プリント基板の有底ビアへの穴埋め充填、スルーホールへの永久穴埋めにも、スクリーン印刷の厚膜印刷技術が活用されています。

厚膜印刷の用途

  1. 点字用途
  2. 液晶導光板ドット用途
  3. 電化製品銘板の糊、接着剤塗布用途
  4. インモールド、インサート成形用インキ流れ防止用途
  5. 貼り合わせ接着剤塗布用途
  6. タッチパネルドットスペーサー用途
  7. ポッティング、部分樹脂盛用途
  8. セラミック回路基板用途
  9. ハイブリットIC基板用途
  10. パッケージ基板絶縁樹脂充填
  11. 部品実装用ハンダペースト塗布
  12. プリント基板穴埋め用途
  13. 車載基板用途

スクリーン印刷の適正

スクリーン印刷で厚膜印刷を行う場合、厚膜を維持するために 粘度が高く、チクソトロピー性の高いインキ(ペースト)を使用する必要があります。膜厚みを多くする場合、UV硬化型インキや、高粘度インキなどを使用します。他、必要印刷厚みに応じた スクリーンメッシュ版、メタルマスク版を選択することが必要です。

必要膜厚みに到達しないペースト特性の場合には、複数回の印刷を行うこともあります。

スクリーンメッシュを使用して厚膜印刷を行う場合、低メッシュを使用しますが、表面の凸凹が悪影響を与える場合は、低メッシュで厚膜を印刷し乾燥・硬化後、塗膜上に高メッシュでの印刷を行い、表面状態をフラットにするための複数回印刷を行う場合も有ります。

ペーストを 良好な粘度、チクソトロピー性にする為に 特殊な添加剤を混合し改質を行うことで厚膜印刷に適さないインキを厚膜で印刷することも可能です。

薄膜印刷

概要

薄膜印刷とは、各種印刷工法にて薄膜を形成する印刷を薄膜印刷と言います。ここでは、プリンテッドエレクトロニクス分野での薄膜形成の技術として、スクリーン印刷を取り上げます。

近年、デバイスの高性能化に伴い基板が多層化し、回路基板においても薄膜化が求められています。しかし導電性ペーストは銀などの金属粒子のほか、ペーストの粘度を高めるポリマーや溶剤が添加されており、薄膜でも導電性と粘度を維持するには、絶縁体であるポリマーの使用を最小限に抑え、金属粒子自体の濃度を高めることが必要でした。

薄膜でも十分な導電性と粘度を確保する銀ペーストの開発も進んでおります。印刷技術を応用し電子回路を形成するプリンテッドエレクトロニクス技術は、製造工程が大幅に簡略化されることから市場拡大が期待されています。

用途

  1. プリント配線板などの、多層化薄膜パターニング用途
  2. 光学用途で屈折率を変化させる薄膜コーティング用途
  3. タッチパネルなどの貼合わせ接着剤塗布用途
  4. 耐候性樹脂の薄膜コーティング用途
  5. 防曇膜コーティング用途
  6. 防汚膜コーティング用途
  7. 反射防止膜コーティング用途

スクリーン印刷での適正

薄膜印刷をスクリーン印刷で行う場合、印刷後の後工程の熱処理で溶剤を蒸発乾燥させることで、1μm以下へ薄膜化することが一般的です。但し、溶剤分を多くすることによりペースト自体の粘度が低下し印刷特性が悪化する可能性があります。

溶剤分は印刷特性が悪化しない粘度に止め、薄膜形成用のスクリーン版の仕様にて、薄膜印刷を実現することが出来ます。薄膜印刷ペーストの開発や薄膜対応のスクリーン版の開発により次世代の薄膜印刷工法として期待されています。

機能性印刷

概要

印刷において、光学的機能や電気的機能、熱・温度的機能、応力的機能などの物理的機能、薬品的機能や生化学的機能、吸収・吸着・反応的機能などの化学的機能、顔料・フィラーによる加飾機能や立体感・光沢感などの表現的機能、自発的な微細模様形成などの特殊な印刷仕上りを持つ表面加飾機能など特別に付与された印刷を機能性印刷と呼んでいます。

スクリーン印刷で対応出来る機能性印刷

光学的機能

蓄光インキ印刷

太陽光や電灯などの光エネルギーを吸収蓄積しその蓄積エネルギーを暫時放出して発光します。

ブラックライトインキ印刷

ブラックライトなどの紫外線を照射すると鮮明な蛍光色を発します。

UVカットクリアー印刷

素材の劣化原因となる紫外線を遮断し劣化を抑制します。

導光板用ドット印刷

液晶バックライトの樹脂板に印刷することで光を前面に発光させます。

電気的機能

銀ペースト印刷

タッチパネル、メンブレンの回路や面状発熱体の導線等で採用されています。

カーボンペースト印刷

メンブレン回路などの接点部や銀回路のマイグレーション防止、面状発熱体の発熱部に採用されています。

絶縁インキ印刷

プリント配線板、導電インキの回路間の短絡防止や汚染防止に採用されています。

耐熱、温度機能

発泡インキ印刷

印刷後の加熱によりインキが発泡すりことで立体感が出ます。点字としても採用されています。

示温インキ印刷

インキが温度により変色する特性が有ります。

赤外線輻射インキ印刷

塗布されたインキが遠赤外線輻射することにより保温効果を発生します。

インサート成形用インキ印刷

インサート成形時に注入される高温の樹脂に耐性を持つインキを印刷することが出来ます。

応力的機能

サンドブラスト処理用インキ印刷

サンドブラストを行う面以外の部分をマスクしてサンドブラスト処理を行いその後簡単に剥離出来ます。

マスキング印刷

塗装等の部分的なマスキング用途や材料面や印刷面の一時的な保護として採用されています。

スクラッチインキ印刷

印刷で隠した部分をスクラッチすることで、簡単に剥離することが出来ます。

滑り止めインキ印刷

シートやマウスパッドの滑り止めのとして採用されています。

粘着剤印刷

シートやフィルム等に粘着剤を印刷することで簡単に貼り付けることが出来ます。

転写印刷

転写紙、転写フィルムへの印刷や転写粘着剤の印刷に使用されています。

薬品的機能

エッチングレジストインキ印刷

エッチング処理時の部分マスクやパターン形成を行う際に使用されています。

アルカリ溶液剥離インキ印刷

印刷されたPETボトルがリサイクル再生処理時のアルカリ処理工程で剥離することが出来ます。

生化学的機能

抗菌インキ印刷

印刷により、抗菌効果を発生させる印刷です。

防曇インキ印刷

印刷により、曇り止め効果を発生させる印刷です。

吸収・吸着・反応的機能

吸収性・吸着インキ印刷

インクジェットプリンターの水性インキの印字を滲みが少なく乾燥性も良くなります。。

筆記適正印刷

水性・油性の筆記具等での印字を滲みが少なく乾燥性も良くなります。

インクジェットプリンター受容インキ印刷

インクジェットプリンターでのインキ密着が悪い場合、アンカー剤として使用されています。

顔料・フィラーによる加飾機能

ノングレアー印刷

表面に外光が反射することを抑える印刷です。外光が拡散され、見た目が柔らかい状態になります。

擬似エッチング印刷

エッチングやエンボス調の風合いを表現する加飾印刷です。

シボマットクリアー印刷

シボ調の風合いを表現する加飾印刷です。

ソフト感触インキ印刷

表面に凹凸を付けソフトな風合いを表現する加飾印刷です。

鏡面メタリック印刷

透明基材に裏面へ鏡面印刷やメタリック印刷を行う加飾印刷です。

立体感・光沢感機能

厚盛印刷

表面に厚塗膜を印刷することにより、立体感を出すことが出来ます。

浮き出し印刷

インキを盛り上げることで名刺やカードなどに高級感を持たせることが出来ます。

点字用印刷

厚盛印刷の一種ですが、ドット形状を印刷することにより、点字として使用されています。

ホログラム印刷

虹色に変化するホログラム印刷です。

自発的な微細模様形成機能

結晶模様印刷

熱硬化型の樹脂をインキ化したもので、透明な結晶状模様のひび割れを生じさせた表面加飾印刷です。

チジミ模様印刷・クラック模様印刷・サンゴ状模様印刷

UVインクの硬化時の対流を利用した表面加飾印刷です。

スクリーン印刷での機能性印刷の対応

スクリーン印刷では、印刷基材を選ばない特性から、様々な機能性印刷の手法として採用されています。電化製品から、ディスプレイ用途まで 凡ゆる用途に対応可能です。

導電性印刷

概要

導電性印刷とは、プリンテッドエレクトロニクスと呼ばれ、導電性フィラーをビヒクル内に分散させた、金ペースト、銀ペースト、銅ペースト、送電性カーボンペーストなどを印刷することで、パターンを形成することを、導電性印刷といいます。印刷されたパターン皮膜が硬化することで、電気的な機能性を持たせることが出来ます。印刷方法は、スクリーン印刷が一般的です。

導電性印刷の種類

使われるペーストは、主に4種類です。

銀ペースト(Ag)

抵抗値が低いので、導電用のペーストとして用いられます。環境の影響を受けやすく、酸化やマイグレーションを起こす可能性があるため、必ずカーボンや、レジストによって保護する必要があります。

カーボンペースト

酸化に強く、又低抵抗で導電性もあります。銀ペーストの保護にも用いられます。接点部、コネクタ接続部には不可欠です。接点部、コネクタ接続部以外にも、銀ペーストの保護や、抵抗を利用して発熱させる面状発熱体の発熱部分や、検出器などにも、使用することが出来ます。

ブレンド

銀ペーストにカーボンを混合したペーストです。回路を保護するためのカーボンペーストを印刷する必要が無く、印刷工程が減るため価格が下がります。耐久性が落ちるため、使用環境によっては不向きな場合があります。

絶縁インキ(レジスト)

絶縁性が非常に良く、導電性ペーストの酸化やマイグレーションの防止に用いられます。カーボンよりも導電ペーストの保護に優れているので、防水使用などの適します。引き回しの面積が狭く、カーボンペーストを太目に印刷出来ないときは、レジストで保護します。レジストを員厚する分工程が増えるため価格は若干高くなります。

その他

近年では、タッチパネル向けの導電性印刷として、透明電極ペーストの印刷や、UVで硬化するタイプの導電性ペーストも開発されていますが、未だ実用化には至っておりません。

導電性印刷の適正

導電性印刷は、電気的な機能を持たせる為に、特殊な場合を除き、絶縁性の良い被印刷物へ印刷を行う必要があります。導電ペーストによっては、屈曲に弱いものもありますので、被印刷物に合った、導電ペーストの選定が必要となります。

特に、フレキシブル基材への印刷の場合は、屈曲による断線の可能性があります。レジスト印刷に関しても、導電ペースト 及び 被印刷物への密着性が悪いとレジスト剥離やショート、断線の要因となりますので、注意が必要です。油分やパターンの酸化、ゴミ、塵も、密着性悪化の要因となります。印刷前には、油分などを除去する前処理が必要となる場合があります。プリント配線板の印刷では、前処理として ソフトエッチングなどの、薬品処理を行う場合もあります。

ドット印刷

概要

ドット印刷とは点や小さな円形のパターンを印刷することである。その印刷するドットの色や、一つ一つの大きさや高さ及びドット集合体としての密度やその密度変化等のパターン設計により印刷品質は左右されるのでドット印刷技術は非常に重要である。

ドット印刷の用途・機能としては、

  1. グラデーション表現、
  2. 白黒及びカラー写真の印刷、
  3. 点字・すべり止め印刷、
  4. 積層基板間のセパレーター、
  5. 光学的用途として導光板の光の分散、等がある。

また、そのドットを形成する印刷手段としては、どの印刷方式でも可能ではあるが、ドット形成の狙いとする用途や機能によって、必要とされるドットの大きさや高さ、ドットパターン、また、色の違うドットの組み合わせ、等の設計に応じて最適なドット印刷方式を選定する必要がある。

印刷方式によるドット形状の違い

印刷方法を大別すると、有版式と無版式とがある。有版式は、凸版印刷、凹版印刷、平板印刷、孔版印刷に分類できる。凸版印刷は、木版や芋版等の古くからある一般的な印刷方式であり、現在ではゴム版を用いるフレキソ印刷に用いられ、版の凸部面に乗っけたインキを被印刷物に接触させて印刷する方法である。

ドットの形状としては、圧着してインキを転写するものであり版側のドット径を小さくすれば小さな径のドットも印刷可能であるが、ドット高さが低いものとなる。凹版印刷は、凹部面にインキを貯めて、被印刷物面にインキを接触して転写印刷するもので、凹部の深さの変化で濃淡が付けやすい印刷方式であり、鮮明な色彩の画像が得られるので写真印刷に多く用いられ、グラビア印刷として多く知られている。

ドットの形状は、凹部の深さを制御することで、凸版印刷よりは高いドットの印刷が可能である。平板印刷は、版面を親油性部と親水性部とに区分けし、インキを版面の親油性部に乗せ、被印刷物に接触させることにより印刷するもので、オフセット印刷が代表的な印刷方式として知られている。高速・大量印刷が可能であり、現在は、ほとんどの出版物がこの方法で印刷されている。

ドット形状としては凸版印刷法と同様にドット高さは低いものとなる。孔版印刷としては、古くはガリ版であり、版材に孔を形成し、その孔をインキが通過し被印刷物に圧着することで印刷される。現在ではスクリーン印刷法が代表的な孔版印刷となるが、簡易的で安価な版材と設備で印刷ができ、被印刷物が厚みのある板状のものにも印刷ができ、版材の厚みと工法の工夫で、ドットの径や高さを比較的自由に操ることができる。

また、機能性のインキを被印刷物表面に形成することで新たな特性を持たせる印刷方法として注目されているが、現在は、径が80μm以下の小さなドット形成は難しいとされている。無版式の印刷としては、版を作成する必要がなく、コンピューターからの電子入力をオンデマンドに直接用紙に印刷するもので、静電複写機やサーマルプリンター、インキジェットプリンターを使用した印刷方式である。

もともとインキ等の液粒子を飛ばし、液粒子をそのまま、または積み重ねることによりドットを形成する印刷方式であり、ドット形状を制御するのが比較的困難な印刷方式である。ドット形成の特徴から印刷方式を比較すると、以下のようになる。

ドットの大きさ

小さい 👈 平板印刷≒凹版印刷>凸版印刷>孔版印刷≒無版印刷

ドットの高さ

高い 👈 孔版印刷>無版印刷>凹版印刷>平版印刷≒凸版印刷

用途・機能

ドット印刷の用途及びその機能としては、

  1. グラデーション表現、
  2. 濃淡が必要な写真印刷、
  3. 表面の抵抗値を高め、視覚障害者が指で触って解読できる点字やすべり止め印刷、
  4. タッチセンサー積層基板の絶縁のためのスペーサー、
  5. 光学的な用途には、液晶用バックライトとして用いられる導光板の光の分散 等がある。

グラデーション表現

白い被印刷面上に黒いドットのパターンを並べると、遠くから見た場合、人間の眼では個々の点を識別できず、灰色であるかのように見える。よって、黒い点と白い背景の面積の割合によってその部分の明るさが変化し、多数の黒いドットや大きめの黒いドットがある場合には暗い灰色に見え、黒いドットが少ない場合や小さめのドットだった場合には明るい灰色に見える。

図1は、その現象を表現したもので、左が近くから見た場合で、右が遠くから見た画像を示す。このようにドットの密度を変化させるパターン設計してドット印刷するとグラデーション化ができ、画像の表現が豊かになる。

 

カラー写真印刷

カラー写真印刷画像は、図2で示すように色の3原色(シアン・マゼンダ・イエロー)と黒(ブラック)とを組み合わせたCMYK色のドットですべてのカラー色が描かれる。図3は、濃淡を付けたCMYKのドットの組み合わせで表現できる色変化の原理を示すものである。さらに、濃淡とより細かなドットパターン設計によりグラデーションでもって、ぼかしや陰影部を再現することで、緻密で繊細な写真画像が表現されカラー写真印刷となる。

このような、3原色の組み合わせによるカラー写真印刷を得意とする印刷方式は凹版印刷に属するグラビア印刷であるが、ドット径をより小さくすることで、画素数を高め、繊細できめ細かな写真画像を生み出している。当然、ドット形状としては、径が小さく低いものとなっている。

点字・すべり止め印刷

ドット形成により被印刷面のすべり抵抗値を高めるすべり止め印刷、図4に示すような、視覚障害者が指で触って解読できる点字印刷、等もドット印刷の一つである。すべり止め印刷の事例としては、マウスパッドの裏に形成されているドット印刷があるが、これらに必要なドットの大きさは、径が1mmから数ミリで、高さも200μ以上が求められる。

これらの大きなドット印刷は、スクリーン印刷が得意とするものであり、厚盛用のUVインキを選定し使用することによりニーズを満たしている。

スペーサー機能

ドット印刷は図5に示すような、タッチセンサーのドットスペーサーとしても機能を発揮する。近年は抵抗膜方式のタッチセンサーは静電容量方式に主流が置き換わりつつあるが、このようなドットスペーサーとしての機能は、電子機器や光学機器、等の積層基盤の隙間形成や絶縁体として、さらに高精度化して幅広く応用されている。

このドットスペーサーとしての重要な技術課題は、ドット高さの制御であり、より小さい面積のドットを均一な高さで、必要な部分へ位置決めを行う印刷技術力が要望される。このような用途に合わせて対応できる印刷方式としてはスクリーン印刷が有望と言える。

導光板の光の分散

ドット印刷の光学的な用途としては液晶用バックライトに用いられる導光板の光の分散機能を利用したものがある。図6は、液晶用バックライトの導光板を示すものである。導光板とは、アクリル樹脂板の片側表面に拡散用のドット印刷加工を施したもので、端面からのLED光源の光を乱反射させ、均一に面発光させる板である。LEDからのアクリル板に入光した光は、樹脂と空気との屈折率の違いの影響で、通常はアクリル板の外に放出することはないが、ドットが形成されていると、そこで拡散し光が外に飛び出すことになる。

図6の下側に放出した光は反射板により再度上部に跳ね返され、光は液晶の下から照射され液晶をてらうことになる。

ドット印刷でドットをグラデーション設計することにより、アクリル板全面の輝度が均一にすることができる。前面の輝度を高めるためには、ドット形状はより小さく高いものが要求され、硬度のあるアクリル板の一枚ずつ印刷する必要があるために、枚葉印刷としての特徴を持つ、スクリーン印刷が重宝されている。

UV印刷

概要

UV(Ultlaviolet)印刷とは、印刷インキを文字通り紫外線により瞬間硬化させる印刷方式をUV印刷と言います。一般の印刷では考えられない様々なことを実現することが可能です。環境・人にやさしいUVインキは構成物の中に一般の油性インキに含有される溶剤を含んでおりません。VOC(揮発性有機化合物)は原料配合上ゼロであると言えます。印刷作業環境の空気汚染から大気汚染についても配慮の必要性が大幅に低くなりなす。

UV印刷では、印刷インキの硬化は一瞬ですので、硬化後は完全にインクが固まっています。印刷後に油性インキのように半日以上をかけて乾燥させる必要はありません。従いまして、UV印刷は非常に生産性の高い印刷と言えるでしょう。

UV印刷のメカニズム

UV印刷は一般の印刷とは異なる仕組みによりその硬化皮膜を形成します。UV光の領域電磁スペクトルとは、主なところでは人体を突き抜ける波長のX線からTV/FM波までの帯域に分類されます。

UV印刷に必要とされる紫外線は100nmから400nmで、3つのバンド(UV-A、UV-B、UV-C)に細分化された領域があります。顔料を含むUVインキの硬化にはUV-Aの波長が重要視され、透明なUVニスの硬化にはUV-Cの波長が必要であると言われています。

UVインキで形成された強固な皮膜表面は耐溶剤性に優れ、又耐摩擦性にも優れているので、光硬化技術は印刷業界のみならず 自動車・航空機・電機・プラスチック・木工などの業界で塗料や接着剤に大いに活用されています。

UV印刷の装置

UV印刷で使用するUVインキは油性インキとは異なり、放置していてもインキは硬化しません。そこでUVインキを硬化させる為の UV照射装置が必要となります。UV印刷ではUVインキの硬化に相応の電力を必要とします。電気設備容量の観点から考えますと、電力を使用する=CO2排出ということで環境にはやさしくないとイメージされますが、きめ細かいランプ出力をインバーター制御しておりますので不要な電気の使用を削減出来るようになっております。

又、UV印刷の高生産性によるリードタイムの大幅な削減による電力消費時間削減や、UVインキはVOCフリーであることを考えますと環境にやさしい印刷であると言えます。

UV装置を構成する中で、最重要視されているものがUVランプです。国内では、一般的に2種類のUVランプ 水銀ランプ、メタルハライドランプが使用されております。水銀ランプは、石英ガラス製の発光管の中に高純度の水銀と少量の希ガスを封入し、短波長(254nm付近)を効率良く放射し、クリアーコーティングに効果的です。メタルハライドランプは、石英ガラス製の発光管の中に水銀と金属をハロゲン化合物として封入。長波長(300~450nm)の出力が高く、UV光の透過しにくい顔料を含む印刷インキに効果的です。

UVインキの硬化条件や硬化特性に合わせて、UVランプを選定する必要があります。一般的には、出力波長域の広いメタルハライドランプが使用されています。限られた印刷用途や、特殊なUVインキを硬化させる場合に、水銀ランプを選定する場合があります。UVインキを安定的に硬化させる為に、UV光の強さを管理することはUV印刷において最重要課題です。

UV光の強さ(ピーク:mW/c㎡)と積算光量(エネルギー:mJ/c㎡)を計測することは大変重要なことです。UVの強度と積算光量を計測するには、専用の光量計を使用し管理します。UVの強度については、UVランプと印刷物までの距離で コントロールします。積算光量については、UVランプと印刷物までの距離と UV光が照射されている時間でコントロールします。照射時間に関しては、コンベアー装置の場合は、コンベアースピードで管理します。

UV印刷の課題

UV印刷の課題としては、UV光を照射する際に、印刷物に高温の熱も被写体に与えてしまう為、印刷基材によっては、熱伸縮が発生したり、カール、ウェーブが発生することがあります。その際には、不要な熱線をカットするガラスフィルターの装着や、UVランプとの距離を離す等の対策が必要となります。

いずれにしても、UV硬化の効率を下げてしまう為、印刷基材の熱に対する敏感度とUVインキ、及び生産効率を考慮した上で、硬化条件を設定する必要があります。

用途

  1. 耐候性の必要な印刷
  2. 印刷保護用のオーバーコート印刷
  3. 耐摩耗性を必要とする印刷
  4. 厚い塗膜を必要とする印刷
  5. 硬い塗膜を必要とする印刷

上記のような印刷以外でも、多用途でUV印刷が採用されています。

プリント基板

概要

プリント基板(PCB プリンテッド サーキット ボード)とは、薄い銅箔が貼り付けられた絶縁体の板に、LSIや抵抗などの部品で電子回路を構成したものをプリント基板と言います。プリント基板には、皮膜が厚く形成されることから スクリーン印刷が多用されています。マザーボード、メモリーモジュールなどのパソコン本体を構成するボード類も、プリント基板です。部品を装着する前の板を、プリント配線板と言います。

絶縁体の表面や内部に電気回路の配線をプリントし、その上に電子部品を取り付けることにより、プリント回路板の機能を持たせることが出来ます。集積回路、抵抗器、コンデンサ等の多数の電子部品を表面に固定し、その部品間を配線で接続することで、電子回路を構成する板状またはフィルム上の部品です。

プリント基板は、厳密には部品を含まない基板だけを指しますが、基板に電子部品を実装した状態も含みます。主に、基材に対して絶縁性のある樹脂を含浸した基板上に、銅箔など導電体で回路(パターン)配線を構成する 「プリンテッド・エレクトロニクス」の一種で、スクリーン印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、インクジェット、オフセット印刷など様々な印刷技術が駆使されています。

プリント基板の分類

  1. リジット基板:柔軟性のない絶縁体基材を用いたもの
  2. フレキシブル基板(FPC):絶縁体基材に薄く柔軟性のある材料を用いたもの
  3. リジットフレキシブル基板(フレックスリジット基板):硬質な材料と薄く柔軟性のある材料を複合したもの

*フレキシブル基板は薄くて柔軟性があることから、機器に組み込み際に自由度が高く、小型の電子機器などに使われています。コネクタ間を配線するためのフィルム状の配線も機能的にはケーブルですが、フレキシブル基板とも呼ばれています。

プリント基板の材質

リジット基板

  1. ベークライト基板:紙にフェノール樹脂を含浸したもの
  2. 紙エポキシ基板:紙にエポキシ樹脂を含浸したもの
  3. ガラスコンポジット基板:ガラス繊維を重ねて、エポキシ樹脂を含浸させたもの
  4. ガラスエポキシ基板:ガラス繊維製のクロスを重ねて、エポキシ樹脂を含浸させたもの
  5. テフロン基板:絶縁際にテフロンを用いたもので非常に高価である。
  6. アルミナ(セラミックス)基板:アルミナにタングステンなどでパターンを形成/積層したものを焼成して製造するファインセラミックスの一種である。
  7. 低温焼成セラミックス基板(LTCC)基板:アルミナ基板の高温で焼成させるために配線に銅が使用できない問題を解決した基板
  8. コンポジット基板:ガラスエポキシ基板を中心として両面にはベークライト基板を形成したもの
  9. ハロゲンフリー基板:ガラスエポキシ基板と同じ構造で、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン系難燃剤を含まない多層基板

フレキシブル基板

  1. ポリイミドフィルム
  2. ポリエステルフィルム

プリント基板の構造による種類

  1. 片面基板:片面のみにパターンがあるもの 
  2. 両面基板:両面にパターンがあるもの 
  3. 多層基板:ウエハース上に絶縁体とパターンを重ねたもの
  4. ビルドアップ基板:積層法により一層ずつ層を積み上げ、レーザー加工などにより直径100μm程度の微細な層間接続ビアを形成した、配線密度の高い多層配線板

スクリーン印刷技術が採用されている工程

エッチングレジスト印刷工程

プリント基板の製造工程において、基板を覆うように塗布あるいは貼付けされる物質、またはそうして形成される層のことをレジストと言います。エッチングレジスト印刷は、エッチング工程において、配線として残したい部分の銅に薬剤が接触しないようにスクリーン印刷で覆う工程を言います。

パターンを印刷する場合と、全面をベタ印刷した後、パターン露光、現像により、必要な部分を残す方法が有ります。

ソルダーレジスト印刷工程

はんだ付けが必要な部分だけを銅箔として露出させ、はんだ付けが不要な部分にはハンダが付かないようにプリント板上に形成する熱硬化性エポキシ樹脂皮膜の印刷工程です。UV硬化性樹脂が使用される場合も有ります。

永久レジスト印刷工程

銅パターンを形成したくない部分にレジストを形成し、電解めっきまたは無電解めっきでレジストのない部分にのみめっきを析出させる際にスクリーン印刷でレジストを印刷します。レジスト印刷膜はめっきレジストとして機能すると共に剥離せずにそのままソルダーレジストとして使用するため永久レジスト印刷と言います。

シンポル文字印刷工程

プリント基板で配線パターン形成とレジスト皮膜の形成が終了した最終工程で、部品が実装される前に部品名や記号の印刷をスクリーン印刷で行ないます。この印刷をシンボル文字印刷と言います。

銀スルーホール印刷・銅スルーホール印刷

プリント基板の両面基板で、表裏に貫通したスルーホールに銀ペースト、銅ペーストを印刷することにより、表裏のパターンを導通させる工法をスルーホール印刷と言います。貫通穴へ、導電ペーストを流し込み壁面へコートさせる印刷です。

ビアへの樹脂充填穴埋め印刷

多層基板で、積層する際に ビアに樹脂を充填することが必要です。充填された樹脂に気泡が入り込まないように、印刷する技術が要求されます。

クリームハンダ印刷工程

部品実装には、基板に部品を固定するためにはハンダの印刷が行われます。ハンダの印刷には、はんだとフラックス(松脂)をペースト状にしたクリームハンダペーストをメタルマスク版で必要な部分にクリームハンダを印刷します。部品が実装された後に、リフロー炉で加熱し、ハンダを溶かして部品を固定します。

タッチパネル

概要

タッチパネルとは、液晶パネルのような表示装置とタッチパッドのような位置入力装置を組み合わせた電子部品で、画面上の表示を押すことにより機器を操作する入力装置をタッチパネルと言います。画面をタッチすることにより直感的に扱えることを要求する機器に組み込まれています。

タッチパネルは表示と入力の2つの機能を備えており、主にコンピューターなどの、液晶ディスプレイなどで操作者が画面に表示される絵やヒストグラムなどの点または領域に、手を触れたり専用のペンや一般のペンで圧力を加えることにより、触れられた画面位置の情報を感知して外部へ情報信号を出力し、操作者が望む適切な動作を行います。

従来は一点のみしか検出できませんでしたが、近年はマルチタッチスクリーンやタッチFLOのような複数の点を検出できるようなタッチパネルが登場することによりマウスやボタン操作に比べて操作性が大幅に改善されています。

タッチパネル部の電子回路の形成や、エッチングレジストの形成、ドットスペーサ、絶縁材の塗布、表示部の額縁デザイン印刷などで、スクリーン印刷が用途に応じて採用されています。

タッチパネルの用途

  1. 銀行など金融機関のATM
  2. 自動販売機(鉄道駅やレストランなどの自動券売機)
  3. 電子辞書
  4. 携帯電話・スマートフォン
  5. 携帯情報端末(PDA・UMPC)
  6. デジタルオーディオプレーヤー
  7. 携帯ゲーム機
  8. 複写機、ファクシミリ、プリンター/FAX/スキャナ複合機
  9. カーナビゲーション
  10. マルチメディアステーション
  11. アーケードゲーム
  12. 産業機器の操作画面など

タッチペネル検出方式の種類

マトリックススイッチ方式

今では古い方式で、電子手帳などに採用されていましたが位置検出情報が大雑把のため、現在は、他の検出方式に置き換わっています。

抵抗膜方式

マトリックススイッチ方式に置き換わるものして開発されました。抵抗膜方式の欠点は、面積が大きくなると精度が下がり、透明電極が2枚必要なため、透明度に劣ります。表示部が小面積の機器、複合機などの操作パネルや低価格の液晶デバイスなどに使われています。

表面弾性波方式(超音波方式)

表面弾性波方式は、抵抗膜方式の透明度を解消するために開発されました。大画面の機器や、丈夫なことから公共端末に多用されています。

赤外線方式

赤外線LEDを光源として、透過型ではこの赤外光を遮断することで位置を検出する。反射型では、操作面の周囲に赤外線LEDとセンサーを厚みをつけて配置することで検出させます。野外の使用や日光が入る場所では、使用出来ないためあまり採用されていません。

電磁誘導方式

電磁誘導方式では、電子ペンと呼ばれる専用のペンが必要となります。画面表示を考慮しないペンタブレットでの位置入力方式として採用されています。センサー部を液晶画面の下に配置することで、高い読み取り精度を犠牲にせずにタッチパネルを実現出来た方式です。静電容量方式と電磁誘導方式を共に備えたハイブリッド商品も開発されています。

静電容量方式

静電容量方式のタッチパネルには2つの種類があり①表面型と②投影型があります。両方とも指先と誘電膜の間での静電容量の変化を捉えて位置を検出します。スマートフォンなどの携帯電話端末に採用されています。

表面型

10型以上の製品に多く採用されており カバー、誘電膜、ガラス基板の3層で構成されています。仕組みが単純で廉価に作れ、大型化しやすい特徴があります。

投影型

投影型の静電容量方式は指先の多点検出が可能です。絶縁体フィルムと電極層、及び 制御ICを搭載する基板層から構成されています。多点検出が可能であることから実用性は最も高く、タブレット型の携帯端末などに多く使用されています。

タッチパネル製造工程で採用されている スクリーン印刷工程

ドットスペーサ印刷

タッチパネル検出部の隙間を均一に保つためにスペーサをスクリーン印刷で形成

エッチングレジスト印刷

配線パターンのエッチングレジスト膜をスクリーン印刷で形成

導電パターン印刷

銀ペーストのような導電ペーストをスクリーン印刷で回路形成

絶縁レジスト印刷

配線回路の絶縁保護膜をスクリーン印刷で形成

接着剤印刷

カバーガラスとタッチパネル、またはタッチパネルと液晶パネルを貼り合わせるための接着剤をスクリーン印刷で塗布

表示画面の額縁デザイン印刷

カバーガラスに外周部の配線パターンを隠す用途で、額縁状にスクリーン印刷にて印刷メーカー名やロゴなどのデザインを入れる場合もあります。

フォトリソグラフィ

概要

フォトリソグラフィーとは、感光性の物質を塗布した物質の表面をパターン状に露光することで、露光された部分と露光されていない部分からなるパターンを形成する技術を言います。主に、半導体素子、プリント基板、印刷版、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネルの製造に用いられています。

フォトリソグラフィーの役割

基板の上にレジストという感光性の液体を塗布し、紫外線を照射すると、光が照射された部分が変質しその後、現像液と呼ばれる液体に通すと所定のパターンが基板上に形成されます。パターンが形成された基板を、エッチングを行うとレジスト膜が除去された部分がエッチングされレジスト膜でマスキングされている部分はパターンが残ります。レジスト膜を除去すると、パターニングされた基板が完成します。

フォトリソグラフィーは、上記のような感光性の形成皮膜を露光・現像することで、基板や対象物にパターンを形成する手法で、主にエッチング工程のマスキングとして使用されています。写真法によるパターン形成ですので、微細なパターン形成にも対応出来ます。

実際の手順

基板の洗浄

レジストの密着を良くするため、基板表面の有機物や油脂を除去します。洗浄方法はエタノールを使用した超音波洗浄や脱脂薬品などを使用します。

レジスト形成

レジストを形成する方法は、コーターやコーティングマシン、スクリーン印刷、ドライフィルムの貼付けなどにより 必要な厚みのレジスト皮膜を形成します。レジストの特性として、粘度が大きく影響します。粘度が低い方が、薄いレジスト膜を形成でき、更にはファインパターンの形成に適しています。

但し、レジスト膜が薄いことにより、エッチング時に皮膜が破壊される懸念もあります。スクリーン印刷でのレジスト皮膜は 他の工法に比べて 膜厚均一性には劣りますが、スクリーン印刷特有の厚膜に対応していることと、タック性に優れています。

プリベーク

レジスト膜形成後、露光前に加熱し皮膜を仮硬化させます。硬化温度や時間は、メーカーのデータシートより設定します。

露光

マスクパターンを取り付け、その上から紫外線を照射します。露光時間は、メーカー推奨の紫外線光量を照射します。紫外線光量は少なすぎても多すぎてもいけません。特に、長すぎると、照射された光が回り込んでしまい、垂直の壁が楔のような形になってしまいます。

PEB(Post Exposure Bake)

露光後、現像前の加熱処理です。レジストによっては、PEBを必要としないものもあります。

現像・リンス

使用するレジストに適した現像液でパターンを「現像」します。現像時間は、現像機によっても異なりますので、現像テストを行い設定します。現像後、リンス液で現像を止め洗浄します。

ポストベーク

最終の加熱硬化です。現像時に、水分が残っていると、蒸発の際に悪影響を及ぼしますので、ベーク前に十分に水分を切る必要があります。

フォトリソグラフィーの用途

写真製版

スクリーン印刷版、フレキソ版、平版など

プリント基板の回路パターン形成

銅箔基板へのエッチングレジストのパターン形成

シリコン基板へのパターン形成

シリコンウエハーへのエッチングレジストのパターン形成

ガラス基板へのパターン形成 (液晶ディスプレイ、タッチパネルなど)

透明電極への、パターン形成

金属精密部品など

金属微細部品をエッチング加工で製造する際のマスキングの工法

パッド(パット)印刷

概要

パッド印刷とは、凹版を使用して版上のインキをシリコンパッドに一次転写し、被印刷物に 二次転写を行うオフセット印刷の一種です。 ドイツのタンポ社で印刷機が量産されたことから タンポ印刷と呼ばれることがあります。使用する凹版は、ステンレスをエッチングした金属版とローコストに対応した、樹脂版が有ります。

金属版は耐久性が有り、印刷個数の多い場合に向いており、樹脂版はローコストですが、耐久性に劣るため、多品種少量の場合には樹脂版を選択します。弾力のあるシリコンパッドで印刷するため、平面ばかりでなく多少の曲面や凹凸面にも名入れが可能です。比較的費用が安い印刷方法ですので、ローコスト品への印刷にはパッド印刷がお勧めです。小さな文字やロゴマークなども表現しやすい印刷方法です。

パッド印刷の特徴

凹部の内側にでも印刷出来ます。

シリコンバッドは、柔らかいものを選択することで、凹凸のある立体物への印刷が可能です。

比較的細かい図柄が印刷出来ます。

小さな被印刷物にも細かな印刷が可能です。

多色印刷も可能です。

単色印刷が基本ですが、位置合わせの治具を活用することで、多色印刷が可能です。多色印刷の場合は、その色数分の印刷工程が必要です。

ローコストで作製出来ます。

樹脂版を使用することで、多品種少量の印刷にもローコストで対応可能です。

パッド印刷の用途

  1. 立体物への印刷
  2. 二次、三次曲面への印刷
  3. 凹凸のある印刷面への印刷
  4. ノベルティー商品への 文字やロゴ印刷
  5. 球体や凸型の印刷物
  6. ボトル形状などの、成形品への印刷
  7. 操作用ボタンやツマミなどの凹凸面の印刷
  8. 壊れ易い被印刷物への印刷
  9. 柔らかい布などへの印刷
  10. その他の印刷工法では、印刷不可能な被印刷物への印刷

パッド印刷が活用されている分野

  1. 精密機器から電子部品分野
  2. 電化製品分野
  3. 光学機器分野
  4. ゴム・樹脂素材の製造分野
  5. 木工製品分野
  6. 日用雑貨など

パッド印刷の注意点

  1. パッドのサイズが限られているので、広い範囲の印刷は不可です。
  2. 色ズレの恐れがあるので、多色印刷時には、注意が必要です。
  3. インクの膜厚が薄いため、下地の影響を受けやすい。
  4. ベタ柄の表現が難しい。
  5. 多色の場合、1色につき1版の作成が必要なため、版の費用が割高になります。
  6. 版のパターンよりも、印刷されたパターンが歪んでしまう。中央部よりも、外側の方が歪みが大きい

その他

UVインキの動向

UVインキをパッド印刷で使用する場合、UVインキは溶剤の揮発性がないためパッド表面にインキが残ってしまうなどの問題がありましたが、現在パッド印刷では、難しいと言われているUVインキも開発されています。

パッド印刷での、UVインキを使用するメリット

  1. 被膜強度がある
  2. 環境にやさしい
  3. 省エネルギー
  4. 生産性の向上 
  5. 硬化・乾燥時のゴミ付着などの低減
  6. 素材への熱ストレスの低減
  7. 設備の省スペース化 
  8. インキ廃棄量の削減
  9. 溶剤添加などの管理の無駄を削減 
  10. 溶剤型に比べて厚い被膜が印刷可能

プリンテッドエレクトロニクス

概要

プリンテッド・エレクトロニクスとは、印刷技術を利用して 電子・電気製品内の各種部品を製造する技術や概念を言います。携帯電話、スマートフォン、コンピューターなどの内部部品や電子ディスプレイなどの大半は、印刷を応用した技術により、大量生産されています。プリンタブルエレクトロニクスとも呼ばれています。電子回路、電子デバイス等を形成する上で、低コスト化、生産性向上、更には省資源など環境調和性にも期待されております。

生産・実用化の製品開発分野は、フレキシブル配線技術開発、太陽電池製品の開発、有機ELディスプレイ、デジタルサイネージ・電子ペーパー開発、センサ技術、ヘルスケア技術開発など非常に多岐に渡って開発されています。インクジェットやスクリーン印刷などの進化により、プリンテッド・エレクトロニクス技術が急速に注目されております。

プリンテッド・エレクトロニクスの背景

今、プリンテッド・エレクトロニクスが注目を浴びている背景には、製造業で頻繁に耳にする問題に対応できる技術となりえる可能性を持っていることがあります。

デジタル機器の価格下落

製品サイクロの短期化により懸念される設備投資のリスク回避

薄型・大面積エレクトロニクス製品への高まる要求

フレキシブルエルクトロニクス回路で高付加価値を付ける

膨大な需要のある超低価格製品

需要が増える安価な使い捨て製品への搭載

環境保護

有害物質の削減や高価なレアメタルが不要となる技術として低エネルギーでの生産

プリンテッド・エレクトロニクスの工法

  1. スクリーン印刷
  2. フレキソ印刷
  3. インクジェット
  4. グラビア印刷
  5. その他、平版、凸版、凹版、孔版を用いた印刷

プリンテッド・エレクトロニクスの用途

  1. 半導体への 電子回路の微細パターニング
  2. ディスプレイへの 微細パターニング
  3. タッチパネルへの 微細パターニング
  4. その他 電子製品への 電子回路の微細パターニング
  5. 有機ELディスプレイへの、印刷転写法
  6. 有機EL照明への、スリットコート法やグラビア印刷
  7. 有機薄膜太陽電池への、ロールツーロールコート法
  8. ヘルスケアデバイスへの印刷ディスプレイと印刷バッテリー

プリンテッド・エレクトロニクスで必要な技術

  1. 印刷精度 ①厚み精度 ②平坦性 ③塗り重ね精度
  2. 被膜厚みの均一性
  3. エッジ処理
  4. 界面形成
  5. 量産対応のインクの開発と相性

シート成形

概要

シート(樹脂板)成形とは、その名の通り シート状のプラスチックを加熱し、加工可能な柔らかさにした後、真空や圧空を掛けてシートを型の形状通りに成形する方法を言います。シート成形は、真空成形、圧空成形、熱プレス成形、フリーフロー成形、ツインコンポジット成形など様々な成形方法があります。

成形方法の種類

真空成形

押出成形シートをクランプしたまま加熱軟化させ後、冷却固化前に型で、シートと型の空間を真空状態にして、型に密着させて成形し所定の形状を得る方法です。真空成形後、仕上げ加工し 製品にする成形方法です。さまざまな表面状態を再現出来ます。

圧空成形

圧空成形は、シャープなデザインを表現出来ます。真空成形とならんで広く利用されている熱成形の一成形方法です。シートをクランプしたまま加熱軟化させ、圧縮空気の力(3~6kg/c㎥)で型に密着させ所定の形状を得る成形方法です。

熱プレス成形

熱プレス成形とは、シートを加熱炉で加熱軟化させ、軟らかい間に凹凸型で加圧(空圧、油圧)し、所定の形状をえる成形方法です。形状用途により、凹凸の型はシートを挟んで全面で密着させる必要はなく、透明品に最適です。

フリーブロー成形

航空機のバブルキャノピーのように、アクリル樹脂やポリカーボネートのような熱可塑性樹脂の平板を加熱、軟化させて内部に空気を送り込むことで泡状に膨らむことで成形する。ドーム状の物体の成形に適します。表面の平滑性に優れるので鏡面仕上げが不要、底部の型枠のみが必要で雄型、雌型が不要です。

寸法、厚みの精度がやや劣り、生産性がやや低く、加工形状がドーム状のものに限定されます。

ツインコンポジット成形

熱可塑性樹脂シート二枚を同時に成形することにより二重構造の製品が出来る成形方法です。真空成形では出来なかったリブ構造も出来、高面積でしかも剛性のある薄肉形状品の成形が可能。二重壁内部にはウレタン発泡等が入れられ高剛性・高耐熱製品を成形することが出来ます。

シート成形に用いられる材質

シート成形可能な材質は、PMMA、PC、PP、PE、ABS、AES、HIPS、PET、PVCなどの一般的な材質の他に軟質、硬質、発泡シート、不織布等 種類の異なった材質を複合した複合多層材料、及びスクリーン印刷済の材料にもシート成形が可能です。

シート成形型の種類

試作での、成形加工では、木型 もしくは、人工木型を使用します。量産では、樹脂方または金型を用います。又、それぞれに凹型凸型の2種類があり、製品の特徴に合わせてどちらか一方の型を使用します。

成形型 凹型・凸型の特徴

凸型の特徴

  1. 成形品内側の寸法精度を上げたい
  2. 成形品全体の肉厚を出来る限り均等化したい
  3. 成形品中央部の肉厚を大きくしたい
  4. 複合多層材料を成形したい
  5. 金型費用を低減したい

凹型の特徴

  1. 成形品外側の寸法精度を上げたい
  2. 成形品外側のデザインを重視したい
  3. 商品のデザイン自体が深絞りの場合

シート成形工法の活用

シート成形は、加熱し軟化させたプラスチックシートから様々な形状を作ることが出来ます。真空成形、圧空成形、プレス成形が代表的な成形方法とされ、多品種小ロット対応が可能な成形方法として高く評価されています。

射出成形では、金型の償却負担が重くなるような、投影面積の大きな製品、小ロット向きの製品、試作品の作成などで コスト的メリットを発揮でき、デザイン変更や設計変更が発生した場合も比較的型の修正が行える点などからも コスト的メリットが得られます。

調色

概要

スタンダードカラーを調合し、希望色を表現することを調色作業といいます。

表現方法

カラー表現は大きく分けて2種類あり、①特色と②カラー分解で現わす事が出来ます。

特色表現について

特色表現とは、単色で希望色を表現するものです。

特色表現での調色は、スタンダードカラーを組み合わせて混ぜることにより希望色を作成します。特色で希望色を表現することはスクリーン印刷の独特な手法で、単色である事により、希望色に対する再現性が高く表現することが出来ます。また、パール調やメタリック調などについても、特殊顔料を混ぜ合わせることにより表現することが出来ます。

カラー分解について

一般的にYMCK+白で表現するものです。

YMCKとは、Y(イエロー 黄色)、M(マゼンダ 赤色)、C(シアン 青色)、K(ブラック 黒色)のことを指します。特定の4色の濃淡を調整することにより、希望色を作成することが出来ます。オフセット印刷同様の網点表現(ドット印刷)で4色カラーを印刷し、最背面に白ベタを重ねることでカラーを表現しています。4色の掛け合わせとなる為、写真画などのフルカラーを表現する際に有効的です。

各種印刷に関するご相談は お気軽にお問い合わせください。 TEL 072-258-0002 【受付時間】9:00~18:00(土・日・祝日は除く)

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